「学歴ロンダ」という用語があります。これは、ある大学の学部課程を経て、より難関だったり有名な別の大学の大学院に進学することを指して使われることがあります。日本の一般社会では、出身大学の学部課程の偏差値や評価が重要視されることがあるため、このように悪く揶揄されるケースが多くあります。
しかし、これはおかしいです。というのも、大学院の研究室で行われている研究というのは千差万別であり、学部とは異なる大学院に移動することは全くおかしいことではないからです。
学部生は進学先大学院をどうやって決めるのか
学部生が大学院に進学先を決める際には、いくつかの要因や考慮事項が影響します。以下に、進学先を選ぶ際の一般的な要因をいくつか挙げてみましょう。
①研究テーマ
大学院に進学する際には、自分がどのような研究テーマに興味や情熱を抱いているかが重要です。進学先の大学院がその研究分野において有力な研究を行っているかどうかを確認し、自分の研究テーマとマッチするかを考えます。
もちろん、学部課程と同じ大学院で、興味ある研究テーマができそうであれば別に移動する必要はありません。しかし、そうでないケースも多々あるはずです。
②指導教員
研究テーマとも関連しますが、大学院での研究は、指導教員との連携が大きな役割を果たします。自分の希望する研究テーマに関する専門的な指導が受けられるかどうか、指導教員の研究実績や指導力を考慮します。
特にアカデミア研究者になりたい場合など、早いうちに論文を出したい人などは、指導教官の業績など見ながら進学先を決めるのはおかしくはないです。
③学術的環境
大学院の学術的環境や設備が自分の学習や研究に適しているかどうかを評価します。研究設備などで、一部の大学にしかない特殊な設備が利用できる場合などがあります。研究施設の充実度、学際的な学習機会なども重要です。
④奨学金や助成金
大学院進学のための奨学金や助成金の有無や条件も重要な要素です。というのも、日本の大学院生は一部を除いて給料を与えられないことが多いため、大学から奨学金や助成金を受けられるかどうかというのが経済的に重要であります。
これらの要因を総合的に考慮して、進学先の大学院を選ぶことになります。個人の興味や目標、状況に合った選択をすることが重要です。
なぜ「学歴ロンダ」が否定的に言われるのか
日本では、大学の学部課程での偏差値を重視する人が多いです。そのような人からすると、あまりレベルの高くない大学から、より難関とされる大学院に進学した人について、あまりいい印象を持たないのだと考えられます。しかしこれは日本の悪い風潮でしかないと思います。大学の学部課程などただの通過点に過ぎず、大学院ではまた別にやることがありますので、ちゃんと目的に沿って進路を選択するのが重要なことであると思います。
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