大学入試の女子枠は男性差別であり、やめるべきだと思います

近年、工学部など一部の大学で女子枠が創設され、女子が特別に入学の枠が確保されるという状況が発生しています。東京工業大学などで女子枠導入が発表され、大きな反響がありました。
実際、日本の特に理工系の学部学科では女子学生の比率が低い傾向にあり、女子学生の数を増やすことでジェンダー平等を目指すことができるのではないかという意見を持つ方も多くいます。
一方で、女性枠を作るといった提案は、男女平等の推進やジェンダーの多様性を考慮する観点から出されることがありますが、差別ではないかと問題視する声も多くあります。今回の記事では大学の女性枠が男女平等に及ぼす利点と、差別性の観点から考えます。

女性枠導入賛成派の人たちの主張

①女性枠はジェンダー平等を促進する?
女性枠を導入することで、男女平等を促進し、女性の社会進出やリーダーシップの機会を増やす一助となる可能性があると主張しています。
確かに、工学部などでは女性比率が低いので、女性枠を設ければ数だけは女性比率を上げることはできるでしょう。しかし、デフォルトの状態で女性から人気のない大学、学部に女性枠を作れば、そこを志望する女子学生にとって倍率が低い状態になってしまうため、学力の低い学生でも合格が容易となってしまい、大学の学力低下といった問題が生じる可能性はあると思います。

②過去の女性差別を修正するのに役立つ
これも女性枠主張派のフェミニストたちがよく主張する話ですが、過去における男女間の不平等な扱いや機会差を考慮し、これを修正する手段として女性枠を導入しようという主張もあります。確かに、昔の時代は女性が大学進学などをするにあたって大きな障壁が存在しました。しかし、少なくとも現代では大学入試において女性が差別されているとする客観的なデータは多くはありません。
また、なぜ過去の女性差別への是正措置による不都合を、今の若い男性が負わなくてはいけないのかという問題はあります。

③多様性を確保できる?
多様なバックグラウンドを持つ学生を受け入れることで、大学内での異なる視点やアイデアを豊かにすることができるとされています。これは唯一私も多少は納得できる点ではあります。確かにいろんな人がいたほうが、発想は豊かになる可能性はあると思います。


女性枠は男性差別であり、日本の大学の質を下げると思う

私は女性枠は男性への差別であると考えており、かつ女性枠利用学生の質が担保されるかが不透明なため、大学の質を下げる可能性があると思っています。以下に、その詳細を記述します。

①男性への差別性について
女性枠導入が男性に対する逆差別につながる可能性があり、公平性を欠くと考えられます。男子学生も、その大学を目指して努力してきたわけであり、そこを女性限定枠を利用した人によって、男子学生の利用できる枠が狭くなるのは差別だと思います。


②女性枠は大学の質を低下させるのでは?
すでに上述したように、女子枠は大学の質を低下させる可能性があります。というのも、女子に人気のない大学、学部に女子枠を作ってしまえば、倍率が低い状態となるわけですから、実力不足の女性であっても合格してしまう可能性があります。そうすると、大学の質低下につながる可能性は十分あると思います。
表面的な女子学生の数を増やしても意味はありません。相応の学力とモチベーションを持った学生でなければ意味はないので、枠を作って女子学生の数を増やそうとするのは、手段として誤りではないかと私は考えます。

③女子学生への偏見を助長するのではないか?
上記に関連して、女子枠があることによって、女子学生たちが「女子枠だから入れたんだろう」といった偏見で見られる可能性もあると考えられます。このような点からも、女子枠は問題が非常に多いです。


枠を作るのではなく、女性が志望したくなるよう啓蒙すべき
確かに多様性は重要です。しかし、多様性実現のため、男性を差別してまで枠を作っても、大学の質は低下します。ですから、見合った学力の女性が望んで志望したくなるように、宣伝や小中高での教育などを通じ、啓蒙していくことが重要であると私は考えます。
特に近年女子枠設置が発表された工学部などにおいては、そもそもその分野を志望する女子学生が少なかったなどが根本的な問題として考えられるため、女子学生の数を増やしたいのであれば、その分野に興味を持ってもらうことは重要です。


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